EPGStationを1ヶ月運用してみて

前回のおさらい

前回の記事では、Mirakurun+EPGStationの組み合わせで録画環境を構築したことを書きました。
また、メインのアニメ録画は従来のtvrockによる録画を継続し、それ以外の番組(タモリ倶楽部や鉄腕ダッシュ)に関してEPGStationによる録画をすることにしたことまで書きました。

今回は実際にEPGStationを1ヶ月間運用してみた感想について書いていきたいと思います。

外観について

PCでの利用感

正直なところ、PCでの使い勝手はそれほど良くはないです。
というのも、EPGStation自体がモバイルプラットフォームをターゲットにしたUIデザインがなされており、タッチによる操作がベースになっています。
例えば上記のスクリーンショットの例では、画面の右側にまだチャンネルが残っていますが、それを見るためには横スクロールをしなければなりません。
Windowsでの横スクロールって面倒じゃないですか?

そして、左上の[三]を押して開くタイプのこのメニュー。
Android OSではお馴染みのデザインですが、マウス操作なPC環境ではすこぶる操作性が悪いのです。

とは言え、モダンなUIでなおかつブラウザはAPIを叩いているだけなので動作は軽快。
tvrockのウェブ番組表と比べれば、圧倒的に現代的なのは明らかです。

スマートフォンでの利用感

 流石にモバイルプラットフォームを意識して作られたUIだけあって、スマートフォン上ではとても利用しやすいです。
ただ、アクセス時のトップページが番組表ではなく、「録画済み番組」と「予約済み番組」の一覧なのはどういう意図なのかは分かりかねます。

番組表はタッチパネル操作だと非常にスムーズです。
また、ライブ機能を使用すると、まさに今放送中の番組をEPGStationのAPI経由でスマートフォンアプリ上でリアルタイム再生することが出来ます。
AndroidだとMX Playerがデフォルトアプリに指定できる他、VLC Player辺りも設定できそうです。

機能について

ライブ再生機能

上でも少し述べましたが、EPGStationのAPIを叩くと、生のMPEG2データ、もしくはffmpeg等でトランスコードされたMP4データがHTTP経由でクライアントマシンに降ってきます。
HTTP経由での再生に対応したソフトで再生が可能ですが、残念ながらブラウザ上では再生できません。
スマートフォンには便利なインテント機能があるので自動でアプリが開きますが、PCだとレジストリを書き換えないと自動でアプリが開かないので極めて不便です。
また、エンコーダは基本的にffmpegしか使えない(というか、標準入力から映像データを入力できて、標準出力に出力できるエンコーダがffmpegくらいしかない)のでとにかくCPUリソースを食います。
トランスコーダが数秒(3秒~5秒?)応答を返さないだけで、クライアント側は切断されたと判断してしまうためそれ以後の読み込みが行われなくなってしまうという点もあるので、よほどハイスペックなサーバー以外ではライブ再生機能は実用的とは言い難いです。
Athlon5350のような省電力CPUでストリーミングしようとすると、解像度とビットレートをワンセグ並にまで落とさないとダメです。
ちなみに、AMD VCEが使えるh264_amfも試しましたがレスポンスが悪くてストリームが切断されてしまうため実用的ではありませんでした。

録画番組ストリーミング再生機能

前述のライブ再生とは違い、録画番組の再生はブラウザ上でHLS形式にて再生可能です。
こちらはPC上でも同様に再生が可能なので非常に便利です。
また、リアルタイムトランスコードと違いバッファ時間が十分確保できるので、貧弱なCPUでもHD画質なストリーミングは可能です。
ですが!
CPUが悲鳴を上げるので安定した動作が必要なサーバーではやめたほうが良いでしょうね。

番組録画・番組予約について

録画予約は、番組表からは番組をクリックして予約ボタンを押すだけ。

定期録画が必要ならば、検索画面で条件を指定するだけ。
正規表現や曜日指定が使えるので、大体の番組では困ることはなさそうです。
放送局が地デジ・BSといった種別単位でしか区切れない点はちょっと考えものかもしれません。
「プリキュア本放送(テレビ朝日)は除外しつつ、プリキュア過去作品再放送(TOKYO MX)は録画したい」みたいな時に困るかもしれません。

設定項目について

EPGStationの設定項目は、 EPGStation/config.md から確認できます。
見てもらえば分かるのですが、地味に少ないです。
かゆいところに手が届かない仕様です。

例えば、録画開始前・終了時のマージン設定が出来ません。
放送開始の1秒前に録画が開始され、放送終了の1秒後に終了します。
低スペックでプロセスの立ち上げに何秒も掛かるマシンなら確実に冒頭数秒が録画できません。

また、録画開始・終了時に実行できるコマンドも、渡すことの出来る変数が少ないです。
時間と番組名とチャンネルくらいしか情報が渡せません。
この辺り、tvrockは地味にコマンド機能が充実してたんだなと思う限りです。
EPGStationではこんなことしようとすると凄く大変(というか外部ソフト頼みの部分が増える)と思われます。

結論

EPGStationは録画管理ソフトとしては十分な完成度だが、色々なことをやろうとすると微妙に惜しい。
「録画さえ出来ればいい」という程度で、スマホメインに使っているユーザーなら利用価値ありです。
ちなみに、EPGStationは「Chinachu Air 登場までの繋くらい」らしいので、Chinachu Airがリリースされた暁には素直にそちらに乗り換えたほうが良いかも知れません。

おまけ(Chinachuとの比較)

実は、EPGStationと同時にHyper-V上でUbuntu Serverを動かし、Chinachuを走らせていました。
既に仮想環境は消してしまっておりChinachuは使用していませんが、その時に撮影したスマートフォン画面のスクリーンショットがあったので、EPGStationの画面と比較してみます。
 放送中の番組情報では、Chinachuだと局ロゴが自動取得されて表示されます。

 録画済み・予約済み番組一覧のページも、Chinachuは色分けされていて分かりやすいです。

 メニューの出し方はChinachuが少し古臭い感じがしますね。
Chinachuはスマートフォン向けに最適化されているわけではないので、項目が細くタップしにくいと感じることもあります。

番組表ページでは、Chinachuだと放送種別を選択するチェックボックスがトップメニューに表示されているのですがスマートフォンだとレイアウトが崩れてしまいます。
その点、放送種別ごとにそもそもページを分けているEPGStationはスマートですね。

一方でChinachuにはEPGStationにはない、システムステータスやシステムログをブラウザ上で確認する機能が付いています。
何かがおかしいな?と思った時、直接サーバーを触らなくても原因が見つけられそうなのは面白そうかなと思います。

というわけで、スマートフォンメインの人はやはりEPGStationのほうがいいかな?という気もします。
EPGStationならWindowsネイティブで動きますしね・・・。

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